2011年11月10日木曜日

内臓脂肪型は高脂血症の原因になる

肥満は、体のどの部分に脂肪がつくかで、皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満の2タイプに分けられます。

皮下脂肪型肥満は、皮膚のすぐ下に中性脂肪が付き過ぎるタイプ。
内臓脂肪肥満は、腸を取り囲む腸間膜(腸がおなかの中で絡み合わないように包んで支えている薄い膜)などに中性脂肪が付き過ぎるタイプです。

問題なのは、内臓脂肪型肥満です。
内臓脂肪型肥満の人は皮下脂肪型肥満の人よりも、糖尿病や高脂血症、高血圧などの生活習慣病になりやすことがわかっています。

内臓脂肪は余ったエネルギーを一時的にためておく臨時の貯蔵庫です。
皮下脂肪にくらべて、新陳代謝が旺盛で、常に中性脂肪の合成と遊離脂肪酸への分解を繰り返しています。

このため、内臓脂肪型肥満になると、腸間膜にたまった内臓脂肪から血液中に遊離脂肪酸がたくさん放出されるうえに、腸間膜の血液は、門脈という血管をとおってすべて肝臓に流れ込む仕組みになっているため、遊離脂肪酸はすべて肝臓に流れ込んでしまいます。

利用されない遊離脂肪酸は肝臓酸を原料に、中性脂肪とコレステロールを大量に合成してVLDLとして血液中に放出します。
当然、血中脂質は増加し、おのずと高脂血症を引き起こすことにつながるのです。