2011年10月21日金曜日

C型肝炎ウイルスの種類

ウイルスの型分けができるということは、ウイルスの遺伝子に違いがあるということです。
ウイルスの遺伝子が異なる以上、突然、ウイルスの性質もそれぞれ違ってきます。
いちばん簡単なウイルスの型分けの方法は抗体を使ったやり方で、血液で分けることができる場合もあります。
これを血清型と呼んでおり、C型肝炎についても血清型を分ける方法が検討されています。
学問的には厳密な意味で血清型とはいえませんが、ここではわかりやすいように、便宜的にこう呼びます。

遺伝子は核酸という物質からできており、RNAウイルスはRNA(リボ酸)という核酸からできています。
遺伝子は4種類ある核酸が、ある順番につながっていてウイルスの性質を決めているのですが、変異が起こると、その核酸に入れ替わりができて、並び方が少し違ってくるのです。
こうした核酸の並び方の違いによって、いくつかの方に分けることができるのです。
遺伝子の核酸の並び方の違いから分類するこの方法のことを、遺伝子型と呼んでいます。

世界中にあるC型の肝炎ウイルスを分析した結果、遺伝子型の違いが6つとか8つあるといわれており、こまかく分ければ分けるほどたくさんの種類に分類されていきます。
分類するだけのことなら、あくまでも学問的な意味しかないのですが、なぜ、いまC型肝炎ウイルスの型が注目されてきたのかというと、遺伝子の型によってインターフェロンが効きやすい効きにくいが関係しているらしいということがわかってきたからです。